「この人、何を考えているのかわからない…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
ビジネスでも恋愛でも、相手の“本音”を読み取れる人は圧倒的に信頼されます。
心理学では「質問の仕方」ひとつで、相手の防御心を解き、素直な感情を引き出すことができるとされています。
本記事では、心理学に基づく質問テクニックを使って、自然に相手の本音を見抜く方法を解説します。
明日からすぐ使える「聞き方」「間の取り方」「観察ポイント」まで、実践的に紹介していきます。
🧠 1. 相手の“心の扉”を開くには、安心感が鍵
本音を引き出す前に必要なのは、“心理的安全性(Psychological Safety)”をつくることです。
人は「この人なら話しても大丈夫」と感じたとき、初めて本音を語ります。
心理学ではこれを「ラポール形成」と呼びます。
ラポールとは信頼関係のことで、共感・姿勢・声のトーン・表情などが深く関係しています。
実践ポイント:
- 相手の話に途中で口を挟まない
- 表情をやわらかく保つ
- 相手の言葉を“繰り返す”オウム返しで共感を示す
たとえば相手が「最近疲れ気味でさ…」と言ったときに、
「そうなんだ、疲れ気味なんだね」と返すだけで、安心感が生まれます。
💬 2. 「Yes/No」で答えられない質問を使う

多くの人がやってしまうのが、「昨日どうだった?」「楽しかった?」というような閉ざされた質問(クローズドクエスチョン)。これは答えが短くなりやすく、会話が広がりにくいのが難点です。
本音を引き出したいときは、心理学でいうオープンクエスチョンを使いましょう。
相手が自由に話せる質問をすることで、感情や価値観を自然に語ってくれます。
例:
- 「最近どんなことに一番集中してる?」
- 「それを選んだ理由って、どんな気持ちからだった?」
- 「そのときどう感じた?」
オープンな質問は、相手の思考を“内側”から引き出すきっかけになります。
👀 3. 本音は“言葉の外側”に現れる
人の本音は、実は言葉の中ではなく非言語(ノンバーバル)サインに現れます。
心理学者アルバート・メラビアンによれば、人の印象の”93%”は「表情・声・態度」などの非言語要素で決まるとされています。
つまり、相手の発言内容よりも
- 声のトーン
- 目線の動き
- 手の動き
- 姿勢の変化
といった“無意識の反応”を観察することで、本音を見抜くことができます。
観察のコツ:
- 話題を変えた瞬間の表情の変化
- 質問に対して「間」が長くなる箇所
- 笑顔の中にある“わずかな緊張”
これらは、心が動いているサイン。
相手の感情の揺れを丁寧に拾うことが、深い信頼につながります。
🪞 4. 本音を引き出す“共感の返答”を使う

心理カウンセリングでも用いられるテクニックが、共感的理解(Empathic Understanding)。
これは「理解しようとする姿勢」を示すことで、相手が安心して自己開示できる状態をつくります。
使える共感フレーズ例:
- 「なるほど、そう感じたんだね」
- 「それは大変だったね」
- 「わかるよ、その気持ち」
こうした言葉は、相手に“自分の感情が受け止められた”という安心を与えます。
その瞬間、相手は心を開き、表面の言葉の奥にある「本当の気持ち」を語り始めるのです。
🎯 5. 質問の目的を“探る”ではなく“理解する”に変える
相手の本音を知ろうとするとき、やってはいけないのが「詰問(つもん)型」の質問です。
「なんでそうしたの?」「本当はどう思ってるの?」といった言い方は、相手を防御的にさせてしまいます。
心理的距離を縮めたいなら、目的を“探る”から“理解する”に変えましょう。
「あなたを知りたい」という姿勢で質問することで、自然と本音が出てきます。
言い換え例:
- ✗:「なんでそんなことしたの?」
- 〇:「そうした理由には、何かきっかけがあったのかな?」
“相手を責めない質問”が、信頼関係を深める最大のポイントです。
🧩 6. タイミングと沈黙の使い方で深度が変わる

質問上手な人ほど、沈黙を恐れません。
会話の間(ま)には、相手が感情を整理し、言葉を探すための“心理的余白”があります。
相手が少し黙ったとき、すぐに話題を変えず、穏やかに待つことで「安心して話せる人」だと感じてもらえます。
また、タイミングも重要です。
感情が高ぶっているときよりも、落ち着いたタイミングで質問を入れる方が、本音を引き出しやすい傾向があります。
🌱 まとめ:本音を見抜くとは、相手を理解しようとする姿勢
本音を見抜くとは、相手を操作することではありません。
それは「相手の感情を理解しようとする優しさ」でもあります。
心理学的に見ても、人は自分を受け入れてくれる人の前でこそ、本音を語ります。
質問術とは、相手の心を“開かせる鍵”ではなく、“寄り添う扉”なのです。
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📚 出典・参考文献
- アルバート・メラビアン『Silent Messages』(1971)
- カール・ロジャース『カウンセリングの理論と実践』(創元社, 2019)
- 日本心理学会「対人コミュニケーションと心理的安全性に関する研究」(2021年)


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